【サキ】 「…くひひ」
【マキ】 「…くすすっ」
サキ姉とマキ姉がお互いに目配せあって、にやにやクスクス笑って、 俺に見せつけるみたいに、ふたり同時にねろりと舌をなめずってみせた。
【健太】(うっく…!)
鏡合わせみたいな完璧なタイミングで、双子の舌がいやらしく蠢き、 ぽってりとした肉厚の唇を濡れ光らせる。
【サキ】 「だって、なあ……?」
【マキ】 「だって、ねえ……?」
甘い甘い…でも甘いだけでない危険な響きを含んだ双子姉妹の声が、 サラウンドで俺の鼓膜を震わせる。
【サキ】 「一つ屋根の下に童貞がいて、喰わないわけねえだろ……」
【マキ】 「ねえ? 据え膳喰わぬは女の恥って言うじゃない……」